みらいのこども舎

こどもたちを島の環境を生かした自然の中で育てたい、という想いから生まれた「みらいのこども舎」。法律的な課題や金銭的な問題をクリアするため、まずは広い畑にグリーンハウス(温室)を建ててそこを拠点にはじめることにしました。グリーンハウスは冬は太陽エネルギーで暖かく、夏は大きな影をつくって風を通すという実はよくできた、大きなテントのようなシェルターなのです。

▲みらいのこども舎

グリーンハウスとフィールドへの想い

NPO法人むかいしまseedsの代表をつとめています青山修也です。わたしは建物や人が集まる場、人が使うモノの設計をする建築家と呼ばれる仕事をしているのでみらいのこども舎のプロジェクトではグリーンハウスの設計やフィールドのデザインを担当しています。

今までいくつかの保育園や幼稚園の設計にも携わってきたのですが、今回はその経験とは全く違い、「子どもにはどんな場所が必要なのか」ということを原点に戻って考えさせられるような体験をしています。このグリーンハウスとフィールドを使って子どもたちにどんな時間を過ごしてほしいか、わたしが想像していることをお伝えできればと思います。

みなさんは、はじめてキャンプをしてテントで寝たときのことを覚えていますか?あのドキドキ感、ワクワク感、ただ一枚の膜で覆われているだけなのに風を遮り、雨に濡れることなく、友だちや家族と肌を寄せ合う親密な空間。と同時に風の音や雨の音が聞こえ、太陽や月の明るさなど、外の気配を十分に感じられる自然に近い空間。その心地よさと楽しさ。

このグリーンハウスはそんなテントのような空間をイメージ。大きさは横6m×幅18m、天井高は3.6mもあるのでテントというには大きすぎる空間なのですが、一枚の膜で覆われただけという自然との近さは、まさにテントに近いのではないかと思います。家の内と外の自然とをつなぐ「縁側」という空間もそれに近いのかもしれません。広々とした空間なので、中にテントやティピや小屋をつくることもできます。絵本コーナーやままごとコーナー、こどもの自由な発想で遊びの場をいとも簡単につくることもできる。

フィールドには造園家の友人にみかんの樹と梅の樹を植えてもらいました。早くも実の収穫が待ち遠しいのですが、向島特産のイチジクの樹もぜひ植えたい。イチジクの樹は子どもたちが登りやすい形をしていますし、朝露のついたとれたてイチジクはサイコーに美味しいですから。

また、フィールドでは野菜作りにもチャレンジします。この夏には自分たちで育てた野菜たっぷりのランチも登場するでしょう。野菜をうまく育てられるようになれば農業(アグリカルチャー)と幼稚園(キンダガーデン)を組み合わせた「アグリキンダガーデン(Agrikindergarden)」という新たな構想もあります…が、それはもう少し先の話でしょうか。

と、そんなことを想像しているのですが、大人が考えていることなんて堅苦しくてちっぽけなこと。きっと子どもたちはそんな想像なんて軽々と飛び越えて、のびのびと自由に過ごしてくれるだろうと楽しみにしています!

子どもたちの気持ちに合わせて作りかえられる自由さ

それと気をつけていることは、あまり作りすぎないこと、自分たちでつくること、あるものを使うこと。

いずれにせよ、ここは大人たちの夢もたくさん詰まったフィードになるだろうと楽しいイメージを頭いっぱいに膨らませているわけですが、まずは最低限の安全を整え、使いながら、子どもたちの気持ちに合わせて作り変えてていくことを大切に、心を広げて挑んでいきたいと思います。

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